【瓦はホントに悪者か・・・1】

近年、新築の瓦屋根は段々少なくなっている気もしますが、
地震で瓦が落ちたり、重さがなんとなく揺れに弱いイメージがあるのも、
その原因の一つかもしれません。

実際、今回の震災でも、古い瓦屋根の建物が崩壊している様子が目立ちました。

瓦が屋根材料として劣っているのか・・・?という問題。今日は重さの観点から・・・。

瓦屋根は、1㎡あたり重量が60~100kg/㎡あり、屋根としては重い部類になります。
60~100kg/㎡と重さにバラツキがあるのは、瓦自体に重量の差があるのではなく、
瓦の葺き方に違いがあるためです。

昔からの葺き方は、瓦を固定するために、
大量の土(床土)を使用する土葺き(つちふき・どぶき)工法ですが、
1㎡あたり90~100kg/㎡の重量があります。

現在は下地の桟木(木材)で瓦を固定する引掛け桟瓦葺き工法が主流で
1㎡あたり約60kg/㎡と昔に比べてかなり軽量になっています。
それでも、金属系やスレート系の軽量の屋根は、20〜30 kg/㎡ですから、
ずいぶん重い屋根といえます。

それでは、重い屋根がダメなのか・・・。

単純に重い屋根が「悪」だとすると、
鉄筋コンクリート造などの重い建物(以下RC造)は、
すべてダメな建物になってしまいます。

なぜなら、RC造の屋根は、厚さ20cmのコンクリートだと仮定すると、
それだけでさらに重い約480 kg/㎡ありますから・・・。

大事なことは、屋根の重さにあった構造設計をすることにつきます。
実際、木造の建物でも、重い屋根と軽い屋根の場合では、
構造計算する際の係数が異なりますので、
瓦屋根では、より多くの構造壁の量が必要になります。

震災の報道でも言われていましたが、
倒壊した建物の多くは旧耐震の基準の建物が多く、
現在の耐震基準に従って造った建物は、かなり安全性が高いといえると思います。


次回は瓦の固定・安全性(ガイドライン)について・・・。

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